6月の第3日曜日は「父の日」。
日ごろあまり言葉に出来ない感謝の気持ちを、ささやかでも伝える事が出来る大切な日です。
母の日ほど注目されない事もありますが、だからこそ心のこもった言葉やプレゼントが一層沁みるもの。
今回はそんな父の日の由来や歴史をたどりながら、年代別に喜ばれるプレゼントのアイデアをご紹介します。
父の日の起源と広がり
アメリカで生まれた父の日
父の日の始まりは、20世紀初頭のアメリカ。
発案者は、ワシントン州スポケーンに住むソノラ・スマート・ドッドという女性です。彼女の父ウィリアム・スマートは、妻を亡くしたあと6人の子供を男手一つで育て上げました。
1909年、ソノラは教会で「母の日」に関する説教を聞いた時、「父にも感謝を伝える日があっていい」と考え、牧師たちに働きかけます。
そして翌年の1910年6月19日、アメリカで初めての「父の日」が祝われました。
全国に広がるまでの道のり
その後もソノラは父の日の普及に努めましたが、当時はなかなか一般には浸透しませんでした。
それでも年月をかけて支援の輪が広がり1972年、当時のニクソン大統領が父の日を国の祝日とする布告を出し、公式な記念日となりました。
日本での定着
日本に父の日が伝わったのは1950年代。アメリカ文化の影響で少しずつ知られるようになりました。
ただし母の日に比べると定着は遅く、1980年代に百貨店や企業が販促キャンペーンを行った事でようやく広まりました。
現在では6月の第3日曜日に感謝を伝える日として、多くの家庭で親しまれています。
世界の父の日事情
国や宗教、文化によって「父の日」の日付や祝い方は様々です。
日本との違いを知る事で、新たな気づきや家族の形についても考えるきっかけになるかも知れません。
イタリア・スペイン・ポルトガルなどカトリック圏｜3月19日「聖ヨセフの日」
イタリアをはじめとするカトリック文化圏では、父の日は3月19日に祝われます。この日はキリストの養父である聖ヨセフ（サン・ジュゼッペ）の祝日であり、「理想の父」の象徴とされています。
韓国｜5月8日「両親の日（オボイナル）」
韓国には、日本のような「父の日」「母の日」の区別がなく、代わりに5月8日が『両親の日（어버이날：オボイナル）』として祝われています。
ポイントは、父・母を分けずに「両親」として一緒に感謝するところにあります。韓国ならではの儒教文化が根底にあると言えるでしょう。
ドイツ｜昇天祭と重なる「父親の日（Vatertag）」
ドイツの父の日は、キリスト教の祝日である「キリスト昇天祭（Ascension Day）」＝復活祭から40日後と同じ日（毎年日付が変わる移動祝日）に設定されています。だいたい5月中旬頃になります。
最近では家族で過ごす家庭も増え、子どもと一緒にピクニックをしたりするなど、祝い方も多様化しています。
タイ｜12月5日、国王の誕生日と重ねて
タイでは父の日は12月5日、故・プミポン前国王の誕生日に合わせて行われます。
父への感謝と国王への敬意を表す日として、黄色いカンナの花を贈るのが伝統的です。
ブラジル｜家族で賑やかに祝う8月の父の日
ブラジルの父の日は8月の第2日曜日。
家族で集まって食事をしたりBBQをしたりするのが定番。贈り物には香水やグリル用品が人気です。
オーストラリア・ニュージーランド｜季節に合わせた9月の父の日
南半球では季節が日本と逆転するため、9月の第1日曜日に父の日を祝います。
アウトドアグッズやスポーツ関連のプレゼントが人気で、家族で過ごす時間を大切にする文化が感じられます。
フィンランド・リトアニアなど北欧諸国｜感謝の手紙で気持ちを伝える
北欧の国々では11月の第2日曜日に父の日が行われます。
子どもが手紙を書いたり、手作りの朝食を用意するなど、贈り物よりも心のこもった行動が重視されるのが特徴です。
年代別｜父の日に喜ばれるプレゼントアイデア
プレゼントは相手の年齢やライフスタイルに合わせる事で、より喜ばれます。
ここでは年代別におすすめのギフトをまとめました。
40代の父に（子育て真っ最中 or 仕事に集中している世代）
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仕事で使える実用品
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疲れを癒すグッズ
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ちょっと贅沢なお酒やおつまみセット
50代の父に（体調や趣味に意識が向く世代）
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健康を意識したグッズ
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便利な小物
60代の父に（リタイアやセミリタイアの時期）
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高級茶やこだわりのコーヒーセット
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孫や家族との写真入りフォトフレームなど、思い出に残る品
70代以上の父に（家族との時間を大切にする世代）
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体に優しいもの
・温感膝掛け、湯たんぽ、マッサージクッション
・無添加のお茶や食事、柔らかめのお菓子など -
心に残る贈り物
・一緒に食事をする
・ビデオメッセージ（特に遠方に住む場合）
感謝の気持ちを言葉に
父の日の歴史を振り返ってみると一人の女性の想いから始まり、今では世界中で「父に感謝する日」として親しまれている事が分かります。
プレゼントも素敵ですが、何より大切なのは感謝の気持ちを言葉で伝える事かも知れません。
今年の父の日、ちょっと照れくさいけれど「ありがとう」を伝えてみては？
私にはそう言える父はもういませんが・・・
きっと、照れながらもお父さんの笑顔が返ってくるはずです。
